Blue Rose 87.
コメントをくださった
鈴子さん♥
y*kiyukiさん♥
由香ちゃんみんさん♥
leonさん♥
ありがとうございます♪
Blue Rose 87. (part.~changmin~)
いつもポチっとありがとうございます♪
鈴子さん♥
y*kiyukiさん♥
由香ちゃんみんさん♥
leonさん♥
ありがとうございます♪
Blue Rose 87. (part.~changmin~)
いつもポチっとありがとうございます♪
スポンサーサイト
「チャンミン様、私が持ちます」
「・・・・ううん、これは自分で持つ」
駄菓子屋の店主が綺麗に包んでくれた飴玉の瓶と
赤子でも口にできるという果汁が入った袋を抱え
少しはにかみながらユノの隣を歩く
飴玉以上に甘い口づけをもらった僕は、とても幸せだ
「・・・・ふふっ、今日は本当に嬉しい・・・ユノと一緒に出かけられて」
「私もです、ただ・・・美しい貴方を皆に見られるのは気に入らないが・・・」
「またそんな事言って・・・・」
ユノは、自分が注目されている事には無頓着なのに
僕に向けられる視線には敏感なのだ
「ユノ・・・手を繋ごう?」
「はい」
片手をユノに差し出せば、そっと手の甲にキスを落とされ
そして、ユノの指と僕の指が絡み合う
なんて幸せな日なのだろう
皆に見せつけたい気持ちと・・・
見惚れる程に美しい夫を独り占めしたい気持ち
僕の心は少し、複雑な心境だ
そして、僕達の少し前を歩く王子とチロ
その護衛達も、僕達に負けないくらい目立っている
年頃の娘たちはユノに見惚れ
少女たちは王子に憧れの眼差しを向ける
けれど、ユノは僕のものだし
王子は娘の許嫁
世の女性たちには申し訳ないけれど、二人とも既に決まった相手がいるのだ
それでも・・・いくら妻の立場を手に入れても、魅力的すぎる旦那様だと
やはり不安は付き纏うもの・・・・
「チャンミン様」
「・・・・・・・・んっ、・・・・」
侍女に綺麗に整えてもらった髪を優しく撫でられ
頬に添えられた手と、近付いてくるユノの顔
「申し訳ありません、貴方があまりにも美しいから・・・・
我慢できませんでした」
「・・・・・・・恥ずかしい、けど・・・・嬉しい」
今日は、予期せぬことが次々と起こる日だ
まさか、人前で二度目のキスが降って来るとは・・・・
「チャンミン様、母も青い薔薇を気に入っていて・・・・
どこかで手に入りませんか?」
「・・・・・え、・・・・ぁ・・・・っ」
うっとりと見つめ合い、もう一度口づけを・・・・
なんて思っていると、急に足を止めた王子が振り返って問いかける
・・・・・完全に二人の世界に入っていた
本来の目的は、僕達二人のデートではなく
王妃様のお土産を一緒に選ぶこと・・・・
「それならば、チャンミン様のご友人が勤める花屋へご案内しましょう」
「ありがとうございます、ユンホ隊長」
あたふたしている僕の手を引いて、花屋へ向かって歩き出すユノ
僕が大好きなブルーローズを、王妃様も気に入ってくださったなんて・・・
ブルーローズは幸せの花
皆を幸せにしてくれる花なのだ
「お久しぶりです、チャンミン様」
「キュヒョナっ、」
ユノが王子を案内した店は、僕の友人であるキュヒョナが勤める花屋さん
友人との久しぶりの再会に、思わず抱きつきそうになるけれど・・・
しっかり繋がれたユノの手が、ぐいっと僕の手を引き寄せ、それを許してはくれなかった
そんな小さな旦那様の嫉妬に照れ笑いを浮かべ
店中に広がるブルーローズの香りに心が安らぐ
「お客様ですか?キュヒョンさん、僕が・・・・・・・・ぁ・・・・」
「・・・・・・・・・・ぁ、・・・」
店頭に並ぶ綺麗な花に見惚れていると
お店の奥から赤子を抱いた人が顔を覗かせる
「チャンミン様」
驚きの声を上げた僕の手をきつく握りしめ、自分の背に隠そうとするユノ
奥から出て来た人と目が合い、僕の体は硬直したままだ
だって・・・・
もう二度と会うことはないと思っていたから・・・・・
「・・・・チャンミン様?・・・・・お知り合いですか?」
キュヒョナの問いかけに、僕は力強く、こくんと頷く
僕はもう平気だ
いつも隣にはユノがいて・・・・
優しい王妃様と王子、頼れる国王様の元で静養し
僕は、過去を乗り越えられたのだから・・・・
「・・・・・久しぶり、・・・・テミンさん・・・・・元気そうだね」
無理矢理ではなく、心からの笑顔をテミンさんに向ける
この国を出たと聞いていたけれど・・・・
兄が治め、ユノが護るこの国に戻ってきてくれたのだ
そして・・・・腕に抱いているのは・・・・
「・・・・お久しぶりです、・・・・チャンミン様、・・・・ユンホ隊長・・・・」
テミンさんの美しさは相変わらずで・・・
一目でテミンさんの子供だとわかる小さな赤子も、とても可愛らしい
「・・・・あの、・・・・・・・・夫がここの近くのお店で働いていて・・・・
昼間は、僕・・・・キュヒョンさんのお手伝いをさせてもらっているんです」
普段は我関せずの王子も、お店の空気の異変に気付いたらしい
チロの柔らかい毛をゆっくりと何度も撫で・・・・
小さな体を震わせるチロの様子に、全てを悟ったらしい
王子は美しい顔を歪めている
ユノは何を思っているだろう・・・・
けれど、僕は・・・・
テミンさんとの再会を、心から嬉しいと思うのだ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いつもポチっとありがとうございます
| Blue Rose | 22:14 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑