Blue Rose 7.
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Blue Rose 7. (part.~changmin~)
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「・・・・・・・できたっ」
午前中は医務室で怪我の治療
ミノに頼み込んで、予定時間よりも早く治療を終えてもらい
僕は、そのまま調理場へと足を運んだ
突然現れた僕に、料理人達は驚いていたけれど
ここでもまた、彼らに頼み込み、料理を教えてもらう
そして、何とかお昼に間に合うように出来上がったのが
二人分にしては多すぎる量のサンドイッチ
「・・・・・・・ユノっ、・・・」
「チャンミン様、まだ走ってはいけません、治療は無事に終わったのですか?」
「そんなことより、一緒にお昼食べよう?」
今日も僕は、騎士が集まる鍛練場にユノを追ってやって来た
僕の姿を見ただけでざわつく騎士達は、僕の目には入らない
ユノだけ・・・・僕が意識するのはユノだけなんだ
「・・・・ユノ、これ僕が作ったの・・・・・食べてくれる?」
あーん、と・・・ユノの口元にサンドイッチ持っていくけれど
・・・・・食べてくれない
「・・・・・どうしたの?」
「チャンミン様・・・・部下たちが見ていますから」
「・・・・え?」
そう言われて、ようやく辺りに視線を向ければ・・・・
確かに、騎士達がユノと僕に注目している
「・・・・・・皆も食べたいのかな?でも、・・・全員分は・・・・足らないよね?」
首を傾げながらユノに問えば、眉間に皺を寄せて険しい顔
何か・・・怒らせるような事を言っただろうか?
「あいつ等に王子の手作りなど・・・贅沢すぎます」
「・・・・・じゃ、ユノが食べて?」
にっこりと微笑めば、周囲からため息が漏れる
ようやくサンドイッチを口にしたユノに夢中で、僕は周囲の反応など気にもしないけれど
僕のユノに対する好意は、肝心の本人以外にはバレバレだとか
これだけ真っすぐに愛情を向けているのに、ユノはいつまでも僕を王子としてしか見てくれない
「・・・・ねぇ、ユノ・・・・・どう?好き?」
「はい、好きです」
-----王子の手作りを頂けて幸せです
・・・・好き、の後に続いた言葉は聞かないふり
僕の事が・・・ではなく、サンドイッチが好きという意味であろうと
ユノの口から好きだと言われただけで、胸が一杯になる
もし・・・・もし、ユノのお嫁さんになれるのなら、僕は出来ない料理も必死に覚えるだろう
侍女など置かず、ユノの身の回りの事は全部僕が・・・・・
そんな幸せな未来を、何度も思い浮かべるくらい・・・・僕の想いは膨らんでいる
「あ、・・・・チャンミン様、先程、ユンホ隊長の好きな物をお聞きになっていたでしょう?」
「うん」
空になったバスケットを調理場に返し、ユノと一緒に部屋へ戻ろうとすれば
僕達を呼び止めたのは、料理長であるヒチョルさん
にやりと意味深に笑い、ユノの制止を破って口にした言葉は
------ユンホ隊長は美しいものが好きなのです
彼が騎士隊長になる前は、二人でよく城下へ行き夜を過ごしていた
・・・・・・とか
「チャンミン様、あいつの言う事を真に受けてはいけません」
「・・・・・・・でも、・・・・・城下へ行っていたのは本当なんでしょ」
怪我をして、ユノに心配をかけて申し訳ないと思うけれど
本音は・・・・嬉しかった
ずっとユノの傍にいられて
普段はあまり見る機会もない、ユノの訓練を見学できたり・・・・
傍にいてくれるのが当たり前みたいに、幸せな時間を過ごしていたのに
ヒチョルさんの一言で・・・・気分は下降気味
城下にどんなお店があるのか・・・
いくら僕が子供でも・・・・知らないわけじゃない
「・・・・・チャンミン様」
「・・・・・ひどいっ、・・・・ユノ・・・・・
僕の気持ちはどうなるの・・・っ、・・・・・ずっと・・・・僕はユノだけなのに・・・・」
「危ないっ、・・・チャンミン様・・・・っ」
「・・・・嫌っ、・・・・離して・・・・っ」
ユノの腕を振り払おうと身を捩れば、足を踏ん張れずソファに倒れ込んでしまう
僕を庇おうとしたユノと一緒に倒れ込み、偶然とはいえ、彼が覆い被さるとか
「・・・・・どうしてわかってくれないのですか」
「何を?ユノは綺麗な人が好きなんでしょう?
僕みたいな子供じゃなくて・・・・もっと、大人で・・・・綺麗な・・・・」
今の二人の間には、一緒に過ごした昼間のような穏やかな空気とは程遠い・・・
大部分は、僕が幼すぎる故の焦りと嫉妬なのだけれど
「・・・・・私は貴方が何よりも大事です・・・・
言ったはずだ、・・・・・早く大人になってくれと・・・・」
「・・・・・・っ」
真剣な顔で見下ろされ、さっきまでの醜い嫉妬心が吹き飛んでしまう
騎士でもなく・・・従者でもなく
一人の男として僕に向き合うユノは、・・・僕の知らない大人の男のようだ
どうしたって・・・見惚れてしまう
「・・・・・大人になれって・・・・・僕が成人したら・・・・・どうなるって言うの?
僕は・・・王子で・・・・ユノは騎士隊長で・・・・どうせ、何も変わらないのに・・・・」
自分で言っておきながら、口に出せばよけい切なさが増す
ぽろぽろと流れ落ちる涙をユノに拭われ、ふわりと抱き寄せられる
「・・・・それは、・・・・私にもわかりません・・・・・
でも・・・・貴方が大人になってくれないと、俺は何もできない・・・」
「・・・・・・ぁ・・っ」
そっと首筋に触れた唇
熱を孕んだ視線を向けられ、僕は捕らわれたように身動きができなくなる
嬉しさも、切なさも・・・・
僕の心を動かすのは、この世でユノだけだ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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| Blue Rose | 23:57 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑